不安感
見知らぬ地へ居住することに関して不安感はもちろんある。
しかし、この不安感はどうしようもない感覚であり、同時に期待感も背負うものである。このようなことは一生のうちにそう多くはないだろうからこそ、今自分自身が抱いている感情を大切にしていきたい。
過去に一人暮らしをしていた経験はある。
しかし、それは実家から物理的にも心理的にも近い場所、且つ大学の友人たちがすでに近くに住んでいるという環境でのことだった。
次は違う。
就職先には知り合いはいないし、実家には気軽に帰れるような距離ではない。
そして何よりも私は社会人になるのだ。
世間一般で言う親元を離れて立派に一人立ちする状況なのだ。
親から経済的に自立しなければならないし、生きるために自分の稼ぎでやりくりしていかなくてはならない。
そんな未知の領域に立ち入るのである。
住み慣れた土地を離れる不安感もあるのかもしれない。
あそこには通いなれたスーパーがあって、小さい頃からのかかりつけの病院も近くにある。ここの路地裏は向こうの道までつながっている。
そんな骨の髄まで知っているようなこの町を離れ、駅の場所すらわからない土地で暮らさなければならないという不安だろうか。
安いスーパーを自分で見つけ、どこの病院の評判がいいのかリサーチし、職場までの近道を毎日探し…考えてみると不慣れな土地で自分がやるべきこと、生活をより豊かにするためにできることはいくらでもあるわけである。
その点、自分がどれだけ工夫できるかなど期待できることも大きい。
しかし、私はただ生活しに行くわけではない。働きに行くのである。
その点についての不安がほとんどだろう。
一企業の情報なんていくらでも出てくるこの時代でも、探して見つかる情報に正確性が保証されているわけではない。そう、ただただ待つしかないのだ。
人間は他者との関わりの中で生きていく生物だ。だがここで重要な人間関係というものはいくら検索エンジンで探しても見つかるものではない。この部分に関しては入社し、蓋を開けてみなければ当たりはずれが読めない。そのようなガチャに対しても不安を抱いている。
まぁ不安なんていくら書き連ねていても負の感情が折り重なっていくだけなので、とりあえずオチはないですがこのあたりでやめておきます。